第1章: 日本語の文字コードには、主要なものだけで3種類ある

第2章: 文字化けメールはなぜ起こる

第3章: ホームページの文字化けは?

第4章: 機種依存文字などその他の文字化けの原因

第5章: 文字化けの「加害者」にならないために

第6章: 文字化けメールを修復するには

第7章: 役に立つ「文字化け」関係リンク







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文字化けメールはなぜ起こる?

インターネットはアメリカで発達してきました。最近ではだいぶ様子が変わってきていますが、8年ぐらい前まではアメリカの独占状態だったと言っても過言ではないでしょう。そのために、メールの取次ぎをするサーバの中には、7ビットの文字しか通さないものがあります。7ビットの文字だけでなく8ビットの文字も通すサーバも存在し、そのようなサーバばかりを通ってきたとしたら、8ビットのメールも文字化けは起こらないのですが、7ビットの文字しか通さないサーバーを通過した場合は、文字化けが起こることになります。

そういう7ビット文字オンリーのサーバーは、8ビットのメールに対して、quoted-printable(latin1=iso-8859-1と呼ばれる、ASCIIにドイツ語のウムラウト文字など西ヨーロッパ諸国のアルファベットや記号を追加した文字コードの場合、追加されたアルファベットは8ビットですが、その8ビット文字を7ビット文字に変換する時によく用いられる方式)や base64(後述しますが、画像ファイルなどバイナリファイルを7ビットに変換する方式です)と言われる方式で 7ビットに変換する作業(エンコードと言います)を施してから、次のサーバにメールをリレーしていきます。そして、本来ならエンコードされたメールは再び8ビットの情報に変換(「デコード」と言います。)されなければならないのですが、利用しているメールソフトが仮に、日本語のテキストメールがquoted-printableやbase64で届くということを想定していない場合は、そのまま表示してしまうことになります(最近のメールソフトでは、滅多にこういうことはありません。)。つまり、文字化けが起こります。

とは言っても、最近のメールソフトは賢くなってきているので、メール本文がエンコードされている場合でも、ちゃんとデコードできるようになっています。この辺りの事情は「8bitメールは問題ないのか?」を参照してください。

一番厄介なのは、経由するMTA(Mail Transfer Agent。メールサーバ)によっては、8ビットメールを受信した際に、最上位ビットを削ぎ落とし、無理から7ビットにしてしまうMTAが存在するらしいことです。こうなったら、復元がほぼ不可能になります。

そして、困ったことに、どのメールサーバーを通って、送信者の元から受信者の元へメールが届くかは、時と場合によって違うのです。つまり、Aさんが8ビットの文字でメールをBさんにいつも送信していて、今まではうまく行っていても、ある日突然メールが文字化けするということが有り得るのです。

こういう時は、受信者は送信者にもう一度送ってもらえばいいのですが、そのまま送ってもらったのでは、また文字化けする可能性もあります(運良く文字化けしないで届く可能性もあります)。やはり、7ビット文字のJISで送り直してもらうのが確実でしょう。

もう一度送ってもらうのではなく、受信者の方だけで対処する方法もありますが、その点については、後述します。


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