ネット犯罪には愉快犯的なものも少なくないのですが、その中でもコンピュータ・ウイルスやワームと呼ばれるものをインターネットで流すという悪質な事件もネット犯罪の代表的なものでしょう。Happy99.exeやMelissaと呼ばれるウイルスの名前を聞いたことのある方も多いことでしょう。コンピュータ・ウイルスという言葉が非常にありふれていて、しかし一方で、見知らぬ人からの添付ファイルを開きさえしなければ問題は起きないので、それほど心配していなかったというのが実状ではないでしょうか?
しかし、そんな中、つい最近(1999年11月10日。)流れたニュースによると、今までのウィルスに関する常識を覆すウイルスが誕生した、というのです。
(http://www.zdnet.co.jp/news/9911/10/bubbleboy.html)
それによると、この新型ウイルス(正確にはワームと呼ばれる)は、メール
を受信しプレビュー機能で見るだけで、感染してしまうという強力なウイルスだとい
うのです。その名前は「BubbleBoy」(バブルボーイ)。
このウイルスは、IE5が導入されている環境下において、MS Outlook ExpressもしくはMS Outlookを使っている場合に感染する。コンピュータを破壊するような悪質なものではなく、アドレス帳に登録されたアドレスに自分自身を自動送信するため、Melisaのように繁殖すれば、メールサーバーをあちこちダウンさせることがあるかもしれないと危惧されている。また、何よりも、自分のせいで友達や取引先をウイルス感染させたとなったとしたら、自分の信用を落としてしまうことになりますので注意が必要です。
このウイルスに関しては、IE5のセキュリティ設定を「高」レベルにするか、セキュリティホールのための修正パッチを適用する。もしくは、ウイルス対策ソフトのパターンファイルを最新のものにしておくことをお薦めします。
IEのセキュリティーの設定を変えるには、[ツール]→[インターネットオプション]→[セキュリティー]で調整しましょう。セキュリティーホールへのバッチファイルはマイクロソフトのサイト(http://www.asia.microsoft.com/windows/ie_intl/ja/security/eyedog.htm)でダウンロードできます。また、有名ウイルス対策ソフトのサイトは以下の通りです。各社とも「BubbleBoy」に対応したパターンファイルに更新可能になっています。
・トレンドマイクロ株式会社
http://www.trendmicro.co.jp
ウイルスバスター2003の体験版もダウンロードできます。また、無料のウイルス警告
メールサービスもあります。パターンファイル608で「BubbleBoy」には対応済み。「BubbleBoy」に関する同社の説明は、
http://www.trendmicro.co.jp/virusnews/vbs_bubbleboy.htmで読むことができます。BubbleBoyに関するFAQも紹介されています。
・株式会社シマンテック
http://www.symantec.co.jp
「Norton AntiVirus」の体験版がダウンロードできます。
BubbleBoy(バブルボーイ)に関しては、
http://www.symantec.com/region/jp/news/year99/991111b.htmlで読むことができます。同社の説明によると日本語のWINDOWS下では感染しないということですが、日本語環境下でも感染する亜種の誕生もありえますので、注意が必要です。
・ネットワークアソシエイツ株式会社
http://www.nai.com/japan/
「Virus Scan」のお試し版もダウンロードできます。
バブルボーイに関しては、http://www.nai.com/japan/virusinfo/virB1999.asp?v=VBS/Bubbleboy@MMで読むことができます。
・ウイルス対策 スクール
http://www.ipa.go.jp/security/y2k/virus/cdrom/index.html
IPA(情報処理振興事業協会)のまとめ。ウイルスに関する初心者向け解説。
ちなみにIPAがバブルボーイについてまとめたページは、http://www.ipa.go.jp/SECURITY/topics/bubbleboy.htmlです。