5.身に覚えのないクレジットカードの請求
その他、スケベ心が招くネット犯罪は非常に多いです。例えば、金髪が好きで海外のアダルトサイトを訪問し、英語もよく分らないのに、ついついスケベ心につられてクレジット番号を入力したところ、その時だけでなく毎月、使用料が引かれていたとか。
意味も分からず、早く見たいばかりに、規約も読まずに「Yes」を押してはいけません。よくあるのが、日本語のアダルトサイトから「無料画像ダウンロード」とかいうふうにリンクされていて、実際のダウンロード先は英語のサイトというケース。規約には最初の無料会員登録後、解除の申し出がない限り翌月からは料金は徴収しますよと書かれているのに、英語がよく分からなかったり、早く見たいとあせっていたり、家族や会社の同僚がくるかもしれないからとハラハラしていて冷静さを欠いていることが多く、日本人の多くがこの手法にやられているみたいです。
(日本語のアダルトサイト運営者は、そのリンクによって紹介料をもらっている
みたいで、私のところにも、アダルトサイトへのリンクでお金儲けをしませんか
という案内スパムが来たことがあります。一般のクリック保証型のバナー広告よ
り率が良かったように思います。もちろん、私は申し込みませんでしたが・・・)
そもそも無料なのにクレジットカード番号を入力させている点で疑うべきです。
「ただほど怖いものはない」という格言もあるではないですか。何がどのような
条件で無料なのか、そうすることで向こうは何が得するのか、それをはっきり見
定めましょう。
もし、被害にあったらクレジットカード会社に相談してみましょう。うまくい
けば、それ以降、そのアダルトサイトの運営会社からの請求がストップになる
こともあります。この辺りのことは、第2章で取り上げたWeb100番さん
(http://web110.com/index.shtml)が専門的に取り組んでおられるようです。
さらに、スケベ心に伴うネット犯罪は、何も被害者の立場ばかりではありません。
ネットを始める男性の動機として、「アダルト情報をこっそり見たいから」とい
うのが結構あると思うのですが、そういう“大きなマーケット”を狙って、違法
行為を行なう人たちが跡をたちません。つまり、ごく普通の人たちが加害者
になる場合もあるのです。
違法なアダルト画像をネットを媒介として頒布した罪で逮捕されたという事例
は本当に多いです。実際、「インターネット事件簿」
(http://tokyo.cool.ne.jp/hanasaki/)で報告されている事件は、そのような
性にかかわるものがほとんどです。警視庁でもそのようなネットを利用した性犯罪の検挙例を
http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/jiken/kenkyo/kenkyo.htm
で公開しています。また、最近、ネット上でアダルト映像を見せる営業は届出が必要
(http://www.telesa.or.jp/katsudo/99_04/99_0426_020.html)になりましたので、日本のサーバ内にあるアダルトサイトで被害に遭った場合は、事件解決が容易になると思われます。
とは言え、限りを知らない男性の欲望は、時としてごく普通の人が犯罪の被害者・加害
者にさせる可能性をもちますので、スケベ心の自制が少々必要なようです。
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