では、これらのサービスは100%のウイルス検知を保証しているかというと決してそういうことではありません。例えば、ASAHIネットの説明やBiglobeの説明を参照してください。
ほとんどのサービスは、「シマンテック Norton Antivirus for Gateways」もしくは「トレンドマイクロ InterScan VirusWall」を採用していますが、データベースにないウイルスに対しては対応できない可能性があります。
また、当然ながら、このサービスはメールによるウイルス感染しか防げません。WEBページの閲覧を通じた感染経路には対応できません。2001年8月、オークションサイトが改ざんされ、同サイトを閲覧したユーザーのパソコンが起動できなくなるケースがありました(参照:Watch Impress。このケースもIEのセキュリティホールを突いたものですが、KLEZの原因のセキュリティホールとは別物です。詳しくはWatch Impressの記事を参照してください)。ネット上で配布されているフリーソフトなどがウイルスに感染していたケースも過去にありました(参照1 参照2。ともに日本を代表するフリーソフト・シェアウェアのダウンロードサイト)。
さらに、プロバイダのウイルスチェックサービスはあくまでもメールボックスに届いたメールをチェックするだけですから、予防的な意味しかありません。既に感染してしまっている場合の駆除などは一切できません。
また、プロバイダによって違うようですが、多くのプロバイダでは、あくまでも添付ファイルのみを検索対象としており、添付ファイルでないHTMLメールは検査の対象になっていません(So-netの場合はHTMLメールやメールの本文もするようです)。ですから、多くのプロバイダのこの種のサービスを利用する場合、HTMLメール内でウイルスをダウンロードさせるようなスクリプトが書かれているようなメールを受信しても、ウイルスでは検出されません。そして、IEにパッチを当てていない場合は、ウイルスが自動実行され感染の可能性はあります。
そういう意味で、このようなサービスを利用する上でも、決して、繰り返し述べています「IEのセキュリティホールにパッチを当てる」ことを忘れてはなりません。また、このようなサービスを利用するにしても、皆さんの端末にウイルス対策ソフトを入れておいてた方が絶対に良いと思います。
余談ながら、これらのウイルスチェックサービスでは、ウイルスの差出人(と思われる人)に通知メールを送信する場合があります。この場合、KLEZのように差出人を詐称するウイルスでは、無実の人に通知メールが届くケースがあります。
最後のページでは、ワームKLEZの情報について参考になるサイトをまとめてみます。
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