先ほどのページで、KLEZがウイルス対策ソフトの活動を停止するということを紹介した。しかし、考えてみれば、「ウイルス対策ソフトの活動を停止」ということはウイルス対策ソフトがインストールされているわけである。しかし、それなのに感染ということは、ウイルス対策ソフトのバグかというとそうでもない。
こんな人はウイルス対策ソフトを導入していても感染する可能性があります。
- パターンファイル(ウイルス定義ファイル)を最新のものにしていない。
- リアルタイム検索を行っていない。
- Internet Explorerのセキュリティホールにパッチを当てていない。
などの理由が考えられます。
いくらウイルス対策ソフトを導入していても、パターンファイル(ウイルス定義ファイル)を最新のものに更新していなければ、ウイルス対策ソフトは新しいウイルスに対応することができない。ウイルス対策ソフトでは、パターンファイルに記されたウイルスのコードパターンと検索対象を比較して、ウイルスに特有なコードが存在しないかをチェックするというウイルス検出方法が一般的に用いられています。したがって、パターンファイルが最新でないと基本的に、ウイルスに感染したファイルも該当無しとして、ウイルスは発見されません(ウイルス定義ファイルに寄らないで、未知のウイルスにも対応できるようにヒューリスティックという技術を採用しているウイルス対策ソフトもありますが、まだ研究開発の段階のようです)。
特に、最近のパソコンはウイルス対策ソフトがプリインストールされていることが多いのですが、意外とパターンファイルを更新する必要性を知らない人が多いのが現状のようです。もし、あなたがパターンファイルを最新のものに更新していないのであれば、是非更新を行ってください。
また、ウイルス対策ソフトを常駐させておくとシステムが重くなる問い理由(これは本当です)で、常駐させていなかったり、リアルタイム検索をoffにしている場合は危険です。もう時代は、添付ファイル※4をクリックしなければ大丈夫という時代ではないのです。
これら2つの理由などからウイルス対策ソフトを導入していても、感染するケースがあるようです。実際に、ウイルス対策ソフトを導入していて感染した場合の対処法方法を、ウイルスバスター発行元のトレンドマイクロ社はこちら
で説明しています。
Internet Explorerのセキュリティホール云々は別のページで説明することにして、次のページでは万が一感染した場合の駆除方法について説明していきます。